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給料から天引された弁償費用の返還申入書【ひな形・書式】

このページでは、仕事上のミスで発生した弁償費用を会社が給料から天引きしている場合に会社に対してその天引した費用の返還を求める場合の申入書(請求書)の雛型(記載例・文例・書式)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトで自由に利用してください。ただし、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この書式例(ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。この書式例(ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

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仕事上のミスで発生した弁償費用を会社が給料から天引きしている場合に会社に対して天引きした金員の返還(支払い)を求める申入書の雛型(※簡易Ver)


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

給与から天引きした弁償費用の支払いを求める申入書

 私は、貴社より、平成○年○月支払い分の給与から3か月間、私が仕事中に発生させた弁償費用の自己負担分ということを名目にして、1月あたり金10万円を控除(天引き)されております。

 しかし、賃金はその全額を直接労働者に支払わなければならないのであって、このような貴社の給料から天引きする行為は、賃金の全額払いを規定した労働基準法第24条第1項に違反しています。

 よって、貴社の行った労働上発生した損害による弁償費用を賃金から天引きすることは明らかに違法な行為といえますので、3か月間に渡って給与から天引きした合計金○万円を直ちに支払うよう申し入れ致します。

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

(〇〇部〇〇課)〇〇 〇〇 ㊞


仕事上のミスで発生した弁償費用を会社が給料から天引きしている場合に会社に対して天引きした金員の返還(支払い)を求める申入書の雛型(※理由も入れるVer)


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

給与から天引きした弁償費用の支払いを求める申入書

 私は、貴社より、平成○年○月支払い分の給与から3か月間、私が仕事中に発生させた弁償費用の自己負担分として、1月あたり金10万円を控除(天引き)されております。

 しかし、労働者が労働をする過程において通常求められている注意義務を尽くしている場合には労働者に「過失」は存在しないといえますし、労働関係上の公平の原則に照らせば事業主は労働者に損害賠償権を行使できないと考えられますので、仕事上のミスで発生した損害を労働者が負担しなければならない義務はありません(大隅鉄工所事件名古屋地裁昭和62年7月27日に同旨)。

 また、仮にその損害を労働者が負担しなければならないとしても、賃金はその全額を直接労働者に支払わなければならないのであって、給料から損害額(弁償額)を天引することは、賃金の全額払いを規定した労働基準法第24条第1項に、また賃金との相殺を禁じた労働基準法第17条に違反することになります。

 よって、貴社の行った労働上発生した損害による弁償費用を賃金から天引きすることは明らかに違法な行為といえますので、3か月間に渡って給与から天引きした合計金○万円を直ちに支払うよう申し入れ致します。

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

(〇〇部〇〇課)〇〇 〇〇 ㊞


※)将来的に裁判になる可能性がある場合は、証拠として残しておくためにコピーを取ったうえで普通郵便ではなく特定記録郵便(場合によっては内容証明郵便)で送付すること。

※)裁判所では全ての書類をA4で統一していますので、後日裁判を起こす可能性がある場合はA4用紙で作成すると後々何かと便利です。

なお、このページに挙げている申立書の詳細については『仕事上のミスで壊した物の弁償費用を給料から天引きされた場合』のページを参考にしてください。