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寝坊して遅刻したことを理由とする解雇の撤回を求める申入書

このページでは、寝坊して遅刻したことを理由に解雇されてしまった場合に、会社に対してその解雇の撤回を求める場合の申入書(通知書)の記載例(ひな形・書式)を公開しています。

適宜、ワードなど文書作成ソフトを利用して自由に複製してもかまいませんが、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この書式例(ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。この書式例(ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

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寝坊して遅刻したことを理由に解雇された場合に会社に対してその解雇の撤回を求める場合の申入書の記載例

(1)単に「解雇に客観的合理的な理由がなく社会通念上相当ではない」と主張して解雇の撤回を求める場合


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

解雇の撤回を求める申入書

 私は、平成〇年〇月〇日、私が寝過ごしたことにより遅刻したことを理由として、貴社から解雇を命じられました。

 しかしながら、私が寝坊したことを原因として遅刻したことは事実でございますが、それをもって解雇という重い処分を与えることは客観的に合理的な理由があるとはいえず社会通念上相当であるとも認められないと考えられます。

 したがって、貴社の行った解雇の処分は権利の濫用として無効と考えておりますので、直ちに当該解雇を撤回するよう申し入れいたします。

以上

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

〇〇 〇〇 ㊞


(2)寝坊による遅刻を理由とした解雇に「客観的合理的な理由がなく社会通念上相当ではない」といえる事情があることを具体的に提示して解雇の撤回を求める場合


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

解雇の撤回を求める申入書

 私は、平成〇年〇月〇日、私が寝過ごして遅刻したことを理由として、貴社から解雇を命じられました。

 しかしながら、仮に寝坊による遅刻という非違行為が貴社の定める解雇事由に該当するとしても、使用者が労働者を解雇するにあたってはその解雇に客観的合理的な理由があり社会通念上相当といえる事情が無い限り権利の濫用と判断されるものと考えられます(労働契約法第16条、高知放送事件:最高裁昭和52年1月31日判決に同旨)。

 この点、私が寝坊して遅刻したことは事実でございますが、その寝過ごしたという行為は純粋に私の過失によるものであって故意や悪意のあったものではありませんし、また過去数回遅刻しているもののいずれも数分から数十分でありさほど長時間ではなく、寝過ごしたことに気付いた後もタクシーを手配するなど一秒でも早く出社できるように努力していることなどを考慮すれば、たとえ寝坊して遅刻したことが貴社の定める解雇事由に該当するとしてもそれをもって解雇という重い処分を下すことは合理性を欠き社会通念上相当とも言えないものと考えられます。

 したがって、貴社の行った寝坊して遅刻したことを理由とする解雇の処分は権利の濫用として無効であると考えられますので、直ちに当該解雇を撤回するよう申し入れいたします。

以上

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

〇〇 〇〇 ㊞


※官公庁ではすべての書類をA4で統一していますので、将来的に裁判になる可能性がある場合にはA4用紙でプリントアウトするようにしてください。

なお、この寝坊して遅刻したことを理由に解雇された場合の法律的な考え方や具体的な対処法については『寝坊で遅刻したことを理由に解雇された場合の対処法』のページで解説していますので参考にしてください。