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退職時の社内旅行積立金の返還に関する労基署の申告書の記載例

このページでは、退職する際に会社が社員旅行などの積立金を返してくれない場合に、労働基準監督署に対して違法行為の是正申告を行う場合の申告書の記載例(ひな形・文例)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトに打ち込んでご自由に利用してください。

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なお、この記載例(書式・ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。

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退職する際に会社が社内旅行の積立金を返還してくれない場合の労働基準監督署への違法行為の是正申告書の記載例


〇〇労働基準監督署長 殿

労働基準法違反に関する申告書

平成〇年〇月〇日

申告者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
住所 神奈川県横浜市磯子区〇〇町〇番〇号
氏名 都見館詩多代
電話番号 080-****-****

違反者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
所在地 東京都大田区〇〇町〇番〇号
名称 株式会社オカネスキー・クリエイティブ
代表者 加江三蔵
電話番号 03-****-****

労働基準法104条1項に基づき、下記のとおり労働基準法に違反する事実を申告いたします。

1 当事者

違反者は知育玩具の製造および販売業を営む従業員56名の株式会社であり、大田区の本社工場においてすべての業務を執り行っている。

申告者は、平成〇年〇月に玩具製造補助のアルバイトとして入社し、幼児向けパズルの製造補助業務を主な職務として勤務している。

2 労働基準法に違反する事実

申告者は、平成○年○月に違反者に入社する際、年1回行われる全従業員参加の社員旅行の旅行費用として毎月3,000円が給与から積み立てられることの説明を受け、これに同意した。
申告者は平成○年○月○日、一身上の都合から違反者を退職することになり、同日付の退職届(退職日は2週間後の○月○日)を違反者に提出し、同月○日に違反者を退職したが、違反者は申告者の度重なる請求にもかかわらず、退職日の直近の社員旅行実施月から退職日までに積み立てられた社員旅行の積立金の返還をしようとしない。

3 是正措置の申立

違反者の行為は、労働基準法第23条1項に違反する。よって、速やかに調査を行うとともに是正措置をとられるよう求める。

4 添付資料

・社員旅行の積立金の返還を請求した通知書の写し   1通

以上


※「当事者」の欄

当事者の欄は、会社やご自身の会社の業務に合わせて適宜書き直してください。

なお、匿名で申告したい場合は申告者の欄は空欄のまま提出しても構いません。

≫ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

※「是正措置の申立」の欄

是正措置の申立の欄には、会社の行為が労働基準法の何条(何項)に違反するのかを記載します。

この事例では、退職する際に積み立てられた社員旅行の積立金が返還されないことが問題となっており、「労働者が退職する場合には積立金等の金員を7日以内に返還しなければならない」と規定された労働基準法の第23条1項に違反するという文章になっています。

【労働基準法第23条】

第1項 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。

なお、労働基準監督署に対する違法行為の是正申告は会社が労働基準法の何条に違反しているかが前提となりますので、どの条文に違反するか分からない場合は労働基準監督署に相談に行って聞いてみるか、事前に弁護士などの法律専門家に相談する方が良いかもしれません。

※「添付書類」の欄

添付書類の欄には、労働基準法違反の事実を証明するようなものを記載します。

添付する書類が特にない場合は記載しなくても構いませんが、記載した書面については必ずこの申告書と合わせて提出(添付)しなければなりませんので注意してください。

なお、上記の文例では、社員旅行の積立金の返還を請求したことを証明するために「社員旅行の積立金の返還を請求した通知書」のコピー(写し)を添付するという形にしています。

なお、「社員旅行の積立金の返還を請求した通知書」の作成方法については『退職時に積立金などの返還を請求する通知書【ひな形・書式】』のページを参考にしてください。

ちなみに、添付書類として提出する文書の「原本」は裁判になった際に使用する可能性がありますので、労働基準監督署に対しては原本ではなく「写し(コピー機で複写したもの)」を提出するようにした方が良いでしょう。

※違法申告したことを会社に知られたくない場合

労働基準監督署への違法行為の是正申告は、労働基準監督署には氏名を明らかにしつつも会社には匿名にして申告することも可能です。

≫ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

監督署と会社双方に対して自分の名前を知られたくない場合には「1」の「当事者」の「申告者」の欄を空欄にして提出すればよいですが、監督署には名前を告知しても構わない場合には、「1.当事者」の「申告者」の欄に名前を記入したうえで申告書の末尾に「5.備考」という項目を追加して

本件申告をしたことが違反者に知れると勤務先で不当な扱いを受ける恐れがあるため、違反者に対しては申告者の氏名を公表しないよう求める。

という文章を挿入してください。

是正申告したことを会社に知られても構わない場合は、上記の記載例のように備考の欄を削除しても構いません。

なお、この退職する際における社員旅行の積立金の返還に関する詳細については『社員旅行の積立金は退職する際に返してもらえるか?』のページでご確認ください。