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虚偽のセクハラを理由とした処分を撤回するよう求める申入書

このページでは、セクハラをした事実が全くないにもかかわらず、他の社員の虚偽の申告によって身に覚えのないセクハラの嫌疑をかけられ、それに伴って勤務先の会社から不利益な処分(降格や配置転換、解雇など)を受けた場合に、その処分の撤回を求める通知書(申入書)の記載例(ひな型・書式)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトで自由に利用してください。ただし、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この書式例(ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。この書式例(ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

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身に覚えのないセクハラを理由として会社から不利益な処分を受けた場合に、その処分の撤回を求める申入書(通知書)の記載例

(1)基本となる記載例


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

セクハラを理由とした不利益処分の撤回に関する申入書

 私は、貴社より、社内で発生したセクシャルハラスメント(以下「本件セクハラ事件」という)に関する再発防止措置として、平成〇年〇月〇日付辞令(以下「本件辞令」という)により、平成〇年〇月〇日から〇〇県の〇〇工場で勤務するよう配置転換を命じられました。

 しかしながら、私は当初から主張しているように本件セクハラ事件については全く身に覚えがなく、本件セクハラ事件の被害に遭ったと主張している女性に対してセクハラ行為に及んだ事実は一切ございません。

 したがって、私が〇〇工場に配置転換しなければならない理由はありませんから、本件辞令を即時に撤回するよう申し入れ致します。

 なお、社内の混乱を避けるため、〇〇工場で勤務することにいたしますが、本件辞令に承諾するものではありませんので念のため申し添えます。←※1

以上

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

(〇〇部〇〇課)〇〇 〇〇 ㊞


※1:なお書きについては削除しても構いません。あくまでも配転命令に従わず従来の職場にとどまるという場合は削除してください。

(2)”なお書き”で会社の一方的な処分が厚生労働省の告示に違反していることを付記する場合の記載例


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

セクハラを理由とした不利益処分の撤回に関する申入書

 私は、貴社より、社内で発生したセクシャルハラスメント(以下「本件セクハラ事件」という)に起因した処分として、平成〇年〇月〇日付辞令により、部長職から課長職への降格(以下「本件処分」という)を命じられました。

 しかしながら、私は当初から主張しているように本件セクハラ事件については全く身に覚えがありませんし、本件セクハラ事件の被害に遭ったと主張している女性に対してセクハラ行為に及んだ事実も一切ございません。

 したがって、私が課長職に降格しなければならない理由はありませんから、本件処分を即時に撤回するよう申し入れ致します。

 なお、厚生労働省の告示(平成18年厚生労働省告示第615号)によれば、セクハラの相談者と行為者との間で事実関係に関する主張に不一致があり、当事者以外の第三者からの事実関係の聴取を行っても事実関係の確認が困難な場合には、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第18条に基づく調停の申請その他中立的な第三者機関に紛争処理を委ねることが求められておりますが、貴社はこの告示に反して第三者機関に紛争処理を委ねることなく一方的に本件処分を行っており、その処分は明らかに同告示の趣旨に違反するものと考えておりますので念のため申し添えます。

以上

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

(〇〇部〇〇課)〇〇 〇〇 ㊞


※)将来的に裁判になる可能性がある場合は、証拠として残しておくためにコピーを取ったうえで普通郵便ではなく特定記録郵便(場合によっては内容証明郵便)で送付すること。

※)裁判所では全ての書類をA4で統一していますので、後日裁判を起こす可能性がある場合はA4用紙で作成すると後々何かと便利です。

なお、身に覚えのないセクハラで降格や配転、解雇などの不利益な処分を受けた場合の具体的な対処方法については『身に覚えのないセクハラで処分された場合の対処法』のページで解説していますので参考にしてください。