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管理職に残業代が支払われない場合の請求書【ひな形・書式】

このページでは、管理職の地位に就いていることを理由に会社が残業代を支払わない場合(いわゆる名ばかり管理職の問題)に、会社に対して時間外労働の割増賃金の支払いを求める申入書(請求書)の記載例(ひな形・書式)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトで自由に利用してください。ただし、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この書式例(ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。この書式例(ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

なお、遅延損害金や付加金なども併せて請求する場合の記載例については『残業代(時間外手当・割増賃金)請求書【ひな形・書式】』のページに記載した記載例を参考にしてください。

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管理職の地位に就いていることを理由に残業代や休日出勤手当(時間外労働の割増賃金)が支払われない場合に、会社に対して時間外労働の割増賃金を請求する場合の申入書(請求書)の記載例 

(1)簡易な申入書のバージョン


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

未払いとなっている時間外労働の割増賃金の支払いを求める申入書(請求書)

私は、平成〇年〇月〇日に入社し勤務してまいりましたが、平成〇年〇月に部長職に就任して以降、残業や休日出勤に関する時間外労働の割増賃金が支払われておりません。

つきましては、私が部長職に就任して以降に発生した時間外労働に基づく割増賃金を全額早急にお支払いくださいますようお願い申し上げます。

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

〇〇 〇〇 ㊞

電話番号:090-****-****


(2)労働基準法第41条の適用除外に含まれないことを付記するバージョン


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

未払いとなっている時間外労働の割増賃金の支払いを求める申入書(請求書)

私は、平成〇年〇月〇日に入社し勤務してまいりましたが、平成〇年〇月に部長職に就任して以降、残業や休日出勤に関する時間外労働の割増賃金が支払われておりません。

つきましては、私が部長職に就任して以降に発生した時間外労働に基づく割増賃金を全額早急にお支払いくださいますようお願い申し上げます。

なお、貴社は、私が部長という管理職に就いていることを理由に労働基準法第41条2号にいう「監督若しくは管理の地位にある者」として労働基準法第37条第1項の適用除外に該当する旨主張しておりますが、労働基準法第41条2号にいう「監督若しくは管理の地位にある者」とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にあるような者をいうものと考えられていますから(昭和63年3月14日基発150号)、そのような権限や裁量が与えられていない私の場合は当該適用除外には該当しないものと考えておりますので、念のため申し添えます。

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

〇〇 〇〇 ㊞


(3)具体的な残業・休日労働の時間と未払いとなっている時間外手当の金額を示して支払いを請求するバージョン


〇〇株式会社

代表取締役 〇〇〇〇 殿

未払いとなっている時間外労働の割増賃金に関する請求書

 私は、平成〇年〇月に部長職に就任して以降、平成〇年〇月〇日に入社して以降、現在に至るまで、別紙記載のとおりの時間外労働をいたしました。

しかし貴社は、私の度重なる請求にもかかわらず、私が部長という管理職に就いていることを理由に別紙記載の時間外労働に該当する時間外手当(割増賃金)を未だ支払っておりません。

 しかしながら、労働基準法第41条2号にいう「監督若しくは管理の地位にある者」とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にあるような者をいうものと考えられており(昭和63年3月14日基発150号)、そのような権限や裁量が与えられていない私の場合は同条の適用除外には該当しないはずです。

 よって、貴社の主張は法的な根拠のない無効なものといえますから、私は貴社に対し、〇〇年〇月より同年〇月までの時間外労働に対する割増賃金の合計額金〇万円を、本書面到達後2週間以内に支払うよう請求いたします。

 なお、本書面到達後2週間以内にお支払いいただけない場合は、年6分による遅延損害金および労働基準法第114条に基づく付加金も合わせて請求することもございますので、念のため申し添えます。

平成〇年〇月〇日

〇〇県〇〇市〇〇町〇‐〇

〇〇 〇〇 ㊞

電話番号:090-****-****


※(3)の「別紙」の記載例


【別紙】

年月日 時間帯 時間外労働時間 時間外手当
平成〇年〇月○日 ##:##~##:## 〇時間〇分 〇円
平成〇年〇月○日 ##:##~##:## 〇時間〇分 〇円
合計 〇時間〇分 〇円

※)将来的に裁判になる可能性がある場合は、証拠として残しておくためにコピーを取ったうえで普通郵便ではなく特定記録郵便(場合によっては内容証明郵便)で送付すること。

※)裁判所では全ての書類をA4で統一していますので、後日裁判を起こす可能性がある場合はA4用紙で作成すると後々何かと便利です。

なお、管理職の地位に就いていることを理由に残業代や休日出勤手当(時間外労働の割増賃金)が支払われない場合(いわゆる「名ばかり管理職」の問題)の対処法などの詳細については、『管理職であることを理由に残業代が支払われない場合の対処法』のページを参考にしてください。