試用期間(研修期間)で解雇された場合の対処法

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正社員だけでなく、アルバイトやパートの場合にも、試用期間や研修期間が設けられている場合があります。

試用期間や研修期間はその会社や事業主によって自由に決められていますので、その長さはまちまちですが、おおむね2週間から1か月といったところが多いでしょう。

この試用期間や研修期間は労働者の適性を確認するために必要とされているのが通常ですが、ブラック企業などでは労働者の適正等ではなく、会社や上司の身勝手な理由で試用期間(研修期間)満了後の本採用拒否がなされる事例が後を絶ちません。

たとえば、単に「その新人の態度が気に入らない」とか「他に優秀なバイトが入ってきたから」といった理不尽な理由で本採用の拒否がなされなかったり解雇されたりする場合は多いのではないかと思います。

そこで今回は、試用期間(研修期間)が満了した後に、理不尽な理由で解雇(クビ)や本採用の拒否がなされた場合の対処法について考えてみることにいたしましょう。

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試用期間満了後の解雇(本採用拒否)は”権利の濫用”

試用期間(研修期間)が満了した後の解雇(本採用拒否)は、通常の解雇と同じように労働者に与える影響が大きいですから、会社側はむやみに解雇(本採用拒否)を行うことはできません。

試用期間(研修期間)満了後に解雇したり本採用の拒否を行う場合には、解雇(本採用拒否)をする理由について「合理的な理由があり社会通念上相当」と言える場合でなければ、その解雇や本採用拒否は権利の濫用として無効になるというのが法律的な考え方です。

仮に試用期間(研修期間)の満了後に解雇や本採用の拒否を受けた場合であっても、その解雇や本採用の拒否が法律的に違法(権利の濫用)と判断され、無効となることも少なくないのです。

そのため、もし雇い主から試用期間(研修期間)満了後に解雇されたり本採用を拒否された場合に、あくまでもその会社で働きたいと思っている場合は、泣き寝入りせずに毅然とした態度で雇い主に抗議していく必要があるでしょう。

なお、試用期間(研修期間)満了後の解雇や本採用拒否に関する法律的な解説はこちらのページにレポートしていますので興味があれば読んでみてください。

試用期間が過ぎて解雇されたら?本採用拒否の問題点

試用期間(研修期間)満了後に解雇や本採用の拒否を受けた場合の対処法

試用期間(研修期間)満了後に解雇や本採用の拒否を受けた場合の対処法としては、次のような方法が考えられます。

1.解雇(本採用拒否)の無効と撤回を求める申入書を郵送する

試用期間(研修期間)満了後に解雇や本採用の拒否を受けた場合には、まず会社(雇い主)に対して「その解雇(本採用の拒否)は権利の濫用ですよ」と抗議することが必要です。

そして、そのような抗議によっても解雇や本採用拒否が撤回されなかったり、抗議すること自体が怖くてできないというような場合には、「解雇(本採用拒否)の無効と撤回を求める申入書」を作成し、文書を郵送する形で解雇(本採用拒否)の撤回を求めることも必要でしょう。

試用(研修)期間での解雇の無効・撤回申入書【ひな形・書式】

文書(書面)で撤回を求めるのは、解雇(本採用拒否)の撤回を求めたということを書面という形で残しておき、後で裁判になった際に証拠として提出できるようにするためです。

そのため、会社に送付する書面は普通郵便ではなく内容証明郵便で送って置いた方が良いでしょう。

2.労働局に個別労働関係紛争の解決の援助の申し込みをする

文書を送付する形で抗議しても会社側が解雇や本採用の拒否を撤回しない場合には、労働局に対して「個別労働関係紛争の解決に関する援助の申し込み」を申し立てることも有効です。

試用期間満了後の解雇に関する労働局への援助申立書の記載例

全国の都道府県に設置された労働局では、事業主と労働者の間で発生した紛争(労働トラブル)に関し、どちらか一方の申立があれば必要な助言や指導を行うことができます(個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第4条)。

そのため、試用期間(研修期間)経過後の解雇や本採用拒否に関して雇い主(会社)と争いがある場合も、労働局に対して「紛争解決の援助の申立」を行えば、案件に応じて労働局から雇い主(会社)に対して行政指導を行ってもらうことが可能です。

また、この労働局による指導によっても問題が解決しない場合には、労働客における”あっせん”(裁判所の民事調停のようなもの)の制度も利用することができますから、問題の解決が期待できるでしょう。

この「紛争解決の援助の申立」や「あっせん」の手続は全て無料で利用することができますので、経済的に余裕がない大学生やシングルマザーの人などでも気軽に利用できると思います。

なお、手続きの詳細や申立方法などは、各都道府県に設置されている労働局で教えてもらえますので、気軽に相談してみるのも良いでしょう。

都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧|厚生労働省

3.弁護士などの法律専門家に相談する

雇い主に解雇や本採用拒否の撤回を求める申入書を郵送したり、労働局に援助の申立を行っても問題が解決しない場合には、早めに弁護士などの法律専門家に相談することも考えた方がいいでしょう。

前述したような内容証明郵便での解雇(本採用拒否)の撤回の申し入れや労働局に対する紛争解決の援助の申立によって解決すればよいですが、悪質なブラック企業(雇い主)ではそのような対処法では引き下がらない場合も考えられます。

そのようなブラック企業に対しては、裁判などを通じて対処するしかない場合もありますので、早めに弁護士などの法律専門家に相談し、適切な対処をしていくことが問題解決への近道になる場合も多いのではないかと思われます。

弁護士?司法書士?社労士?労働トラブルの最適な相談先とは?


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