これってパワハラ?(パワハラの判断基準とは)

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胸ぐらをつかむ

パワハラ(パワーハラスメント)が社会問題として取り上げられるようになって久しいですが、具体的にどのようなものをパワハラというか、皆さんご存知でしょうか?

一般的には「社内いじめ」をパワハラと定義することが多いようですが、実際に仕事をしている中で理不尽な取扱いを受けたり不合理な待遇を受けたりした場合に、「これってパワハラになるのかな?」と疑問に思うことも多いのではないでしょうか?

そこで今回は、どのようなものがパワハラと認定されるのか、パワハラの定義や判断基準と具体例などについて考えてみることにいたしましょう。

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パワハラとは?

パワハラとは一般的には「社内いじめ」と言われますが、

「上司がその権限(権力)を利用して部下の人格を損ねる行為をすること」

と言い換えることもできます。

「人格を損ねる」という言いまわしは難しく聞こえるかもしれませんが、悪口や暴言を吐くなどの言葉の暴力の他に殴る蹴るといった身体的な暴力、事務所内での無視や仕事を与えないといった陰湿な社内処遇もこれにあたります。

ちなみに、同僚が他の社員の人格を損ねる行為は「モラハラ(モラルハラスメント)」と呼ばれます。

なお、この人格を損ねる行為が「性的な言動」による場合は、セクハラの問題となります。

これってセクハラ?(セクハラの判断基準とは)

業務命令がパワハラに該当するか判断する基準

上司が部下をいじめる手段として、業務命令(人事権の行使)の形を取って嫌がらせをする場合があります。

たとえば、産休を取った腹いせに一切の仕事を取り上げられ、何の職務も与えられないまま他の社員とは別の一室に隔離されるなどの人事上の措置を行う事例が代表的な例としてあげられます(松蔭学園事件・東京地裁平成4年6月11日)。

このような人事権の行使がパワハラと認定されるかどうかは次の3つの基準を総合的に考慮して判断されることになります(バンク・オブ・アメリカ・イリノイ事件・東京地裁・平成7年12月4日)。

① その人事権の行使(業務命令)に業務上の必要性があるか
② その人事権の行使(業務命令)がそれを受ける労働者の能力や適性に合致したものであるか
③ その人事権の行使(業務命令)を受ける労働者の被る不利益の大きさ

この基準を上記の例に当てはめると、何の職務も与えられないという業務命令には業務上の必要性は認められないですし(上記判断基準の①)、何の職務も与えられないことはその労働者の能力や適性に合致したものと言えません(上記判断基準の②)。また、他の社員と隔離された部屋に待機させられるという業務命令は労働者に多大な精神的苦痛を与えるものといえますから被る不利益の大きさは甚大です(上記判断基準の③)。

よって、上記の産休を取った腹いせに仕事を取り上げて別室に隔離するという業務命令は「パワハラ」と認定することができることになります。

なお、パワハラの判断基準についてはこちらのページでも解説しています。

≫ パワハラとは?(パワハラの具体例とモラハラ、セクハラとの違い)

パワハラに遭った場合の対処法

なお、パワハラに遭った場合の対処法についてはこちらのページを参考にしてください。

パワハラに遭った場合の対処法

パワハラの改善を求める申し入れ書【ひな形・書式】


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