休憩時間が与えられないことに関する労基署の是正申告書の記載例

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

このページでは、勤務している会社から休憩時間が与えられていなかったり、与えられていたとしても休憩時間において完全に労働から完全に開放されていないことを理由に、労働基準監督署に違法行為の是正申告を行う場合の申告書の記載例(ひな形・文例)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトで複製するなど自由に利用してください。ただし、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この記載例(書式・ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。

この記載例(書式・ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

スポンサーリンク

会社が休憩時間を付与しないことを理由として労働基準監督署に違法行為の是正申告を行う場合の申告書の記載例

(1)事実上休憩時間をとることができない場合

〇〇労働基準監督署長 殿

労働基準法違反に関する申告書

平成〇年〇月〇日

申告者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
住所 東京都板橋区〇〇四丁目〇番〇号〇〇マンション〇号室
氏名 球啓介
電話番号 090-****-****

違反者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
所在地 東京都千代田区〇〇八丁目〇番〇号〇〇ビル〇階
名称 株式会社ゼロ休憩
代表者 休憩都瑠奈
電話番号 03-****-****

労働基準法104条1項に基づき、下記のとおり労働基準法に違反する事実を申告いたします。

1 当事者

 違反者は、室内のダニの数を瞬時に計測するスマートフォン向けアプリ「ダニみつけ隊」を開発及び配信する従業員88名の株式会社である。
 申告者は、平成〇年〇月にアニメーションデザイナーとして入社し、本社営業所においてアプリケーションで表示させるダニのアニメーションに関するデザイン業務に従事している。

2 労働基準法に違反する事実

 申告者は所定労働時間8時間の契約で勤務しているが、昼食休憩として45分間の休憩時間が与えられているものの、休憩時間中も作業を継続しなければ到底終わらない分量の仕事を命じられているため事実上ほとんど休憩時間をとることができない。
 そのため申告者は上司に対して休憩時間を45分以上与えるよう求めているが「おにぎりやパンなら食べながらでも作業できるだろう」というのみで休憩時間を与えようとしない。

3 是正措置の申立

 違反者の行為は、労働基準法第34条1項の規定に違反する。よって、速やかに調査を行うとともに是正措置をとられるよう求める。

4 添付資料

・特になし

5 備考

 本件申告をしたことが違反者に知れると勤務先で不当な扱いを受ける恐れがあるため、違反者に対しては申告者の氏名を公表しないよう求める。

以上

※官公庁ではすべての書類をA4で統一していますので、プリントアウトする際はA4用紙を利用するようにしてください。

(2)休憩時間中も電話応対などが義務付けられている場合

〇〇労働基準監督署長 殿

労働基準法違反に関する申告書

平成〇年〇月〇日

申告者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
住所 東京都荒川区〇〇九丁目〇番〇号〇〇マンション〇号室
氏名 休憩須瑠乃
電話番号 090-****-****

違反者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
所在地 東京都渋谷区〇〇六丁目〇番〇号〇〇ビル〇階
名称 株式会社ノーブレイク・エブリデイ
代表者 安間仙太郎
電話番号 03-****-****

労働基準法104条1項に基づき、下記のとおり労働基準法に違反する事実を申告いたします。

1 当事者

 違反者は、室内のハエトリグモの数を瞬時に計測するスマートフォン向けアプリ「ハエトリグモ数えるくん」を開発及び配信する従業員99名の株式会社である。
 申告者は、平成〇年〇月にアプリケーションエンジニアとして入社し、本社営業所においてアプリケーションのメンテナンス業務に従事している。

2 労働基準法に違反する事実

 申告者は所定労働時間8時間の契約で勤務しているが、昼食休憩として45分間の休憩時間が設けられているものの、休憩時間中も電話応対や来客があった場合の案内などを上司から命じられている。
 そのため申告者は休憩時間中も十分な休息をとることができないが、上司に対して休憩時間中は自由に行動することを認めるよう求めても「一番若いお前がやらないと誰がやるんだよ」というのみで労働から完全に開放された休憩時間を与えようとしない。

3 是正措置の申立

 違反者の行為は、労働基準法第34条1項の規定に違反する。よって、速やかに調査を行うとともに是正措置をとられるよう求める。

4 添付資料

・特になし

5 備考

 本件申告をしたことが違反者に知れると勤務先で不当な扱いを受ける恐れがあるため、違反者に対しては申告者の氏名を公表しないよう求める。

以上

※官公庁ではすべての書類をA4で統一していますので、プリントアウトする際はA4用紙を利用するようにしてください。

違法行為の是正申告書の記載要領

(1)「当事者」の欄

当事者の欄は、会社やご自身の会社の業務に合わせて適宜書き直してください。匿名で申告したい場合は申告者の欄は空欄のまま提出しても構いません。

▶ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

なお、具体的な提出先は会社の所在地を管轄する労働基準監督署になるかと思われますが、その具体的な住所等については厚生労働省のサイトで各自ご確認をお願いします。

▶ 全国の労働基準監督署の所在案内|厚生労働省

(2)「労働基準法に違反する事実」の欄

労働基準法に違反する事実の欄には、使用者(会社)からどのような労働基準法に違反する行為を受け、どのような不利益を受けているのかといった点について、ある程度具体的に記載します。

上記の事例では、労働基準法第34条1項に定められた休憩時間が与えられていなかったり、与えられていても休憩時間中も作業をするよう指示されていたり、休憩時間中も電話応対などを義務付けられ、本来の「休憩」をとるべき休憩時間が付与されていない事実をある程度簡潔に記載しています。

なお、会社が法律で義務付けられた休憩時間を与えなかったり、与えてもその休憩時間中に電話応対などを義務付けられている場合の具体的な対処法などについてはこちらのページで詳しく解説しています。

▶ 会社が休憩時間を与えてくれないときの対処法

(3)「是正措置の申立」の欄

是正措置の申立の欄には、会社の行為が労働基準法の何条(何項)に違反するのかを記載します。

上記の事例では、休憩時間が与えられていない(もしくは与えられていても事実上労働を強制させられていて休憩することができていない)事実があることから、休憩時間の付与について規定されている労働基準法第34条1項に違反するという文章にしています。

なお、労働基準監督署に対する違法行為の是正申告は会社が労働基準法の何条に違反しているかが前提となりますので、どの条文に違反するか分からない場合は労働基準監督署に相談に行って聞いてみるか、事前に弁護士などの法律専門家に相談する方がいいかもしれません。

(4)「添付書類」の欄

添付書類の欄には、労働基準法違反の事実を証明するような書類等があれば、その書類等の名称と添付する通数を記載します。

労働基準監督署への違法行為の是正申告は裁判所における裁判と異なりますから添付書類は必ずしも添付する必要はありませんが、使用者の労働基準法違反を証明するような書類(※画像や動画の記録などの電子データでもよい)がある場合には添付書類として提出してください。

なお、上記のように休憩時間が定められていても事実上休憩をとることができないような事例では証拠となるような書類は存在しないことが多いと思いましたので、上記の事例では「特になし」と記載するものにしています。

なお、添付できる書類が存在する場合であっても、添付書類として提出する文書の「原本」は、後に裁判になった際に使用する可能性がありますので、労働基準監督署に対しては原本ではなく「写し(コピー機で複写したもの)」を提出するようにした方が良いでしょう。

(5)「備考」の欄

労働基準監督署への違法行為の是正申告は、労働基準監督署には氏名を明らかにしつつも会社には匿名にして申告することも可能です。

▶ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

是正申告したことを会社に知られても構わない場合は備考の欄は削除しても構いません。

なお、上記の記載例のように記載して提出した場合、労働基準監督署が調査を行う場合は”一般的な臨検”として調査が行われるものと思われます。


スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

関連トピックス