外国人労働者の賃金差別に関する労基署の申告書の記載例

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バインダーと白紙

このページでは、外国人労働者の賃金が日本人労働者と比較して低いなど差別的な待遇を受けている場合に、労働基準監督署に対して違法行為の是正申告を行う場合の申告書の記載例(ひな形・文例)を公開しています。

適宜、ワードなどの文書作成ソフトに打ち込んでご自由に利用してください。

コピペ(コピーアンドペースト)しても構いませんが、著作権を放棄するわけではありませんので無断転載や配布などは禁止します。

なお、この記載例(書式・ひな形例)は当サイト管理人が個人的な見解で作成したものです。

この記載例(書式・ひな形例)を使用して生じる一切の損害につき当サイトの管理人は責任を負いませんのでご了承のうえご使用ください。

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外国人労働者の賃金が他の日本人の給料より低いなど差別的な待遇を受けている場合の労働基準監督署への違法行為の是正申告書の記載例

〇〇労働基準監督署長 殿

労働基準法違反に関する申告書

平成〇年〇月〇日

申告者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
住所 東京都荒川区〇〇町〇番〇号 佐別食品社員寮302号室
氏名 サークシュ・サレテ・ルーン
電話番号 090-****-****

違反者
〒 〇〇〇-〇〇〇〇
所在地 東京都荒川区〇〇町〇番〇号
名称 株式会社佐別食品
代表者 佐別須留太郎
電話番号 03-****-****

労働基準法104条1項に基づき、下記のとおり労働基準法に違反する事実を申告いたします。

1 当事者

違反者は、荒川区の本社工場において水産物を原材料とした佃煮の製造および販売業を営む従業員54名の株式会社である。
申告者は、留学先の大学を卒業するに際して出身国のスリランカで佃煮の工場を開設したいという希望があったことから、平成〇年〇月に違反者に正社員として入社し、佃煮の製造業務に従事している。

2 労働基準法に違反する事実

申告者は佃煮の製造ラインで勤務しているが、同じラインに勤務する日本人の社員には基本給が月25万円支払われているところ、申告者には基本給が20万円しか支払われていない。
そのため申告者は、違反者に対して「同じ業務を担当して同じ時間働いているのに給料が異なるのはおかしいのではないか」と抗議したが、違反者は「あなたは他の日本人より日本語が上手じゃないからその分作業効率が落ちるので賃金に差が出るのは当然」「缶詰の製造方法も教えているからその分の指導料と考えてほしい」などと言うのみで、何ら改善しようとしない。
しかし、申告者が就いている製造ラインでは、ほぼ1日中無言で作業をするだけであり、ごくまれに作業の指示や命令があるとは言っても、申告者の日本語能力で十分対応できるレベルの会話でしかないから、日本語能力が不十分だからと言って賃金に差を設ける合理的な理由は存在しない。
また、同じ製造ラインには九州の佃煮製造会社から技術習得のために転籍出向の形で派遣された高校を卒業したての労働者が勤務しているが、その労働者には他の日本人社員と同じ25万円の基本給が支払われているのであるから、技術指導の理由で他の従業員と賃金に差を設ける理由も存在しない。
加えて、同じ製造ラインには申告者の他に2名の外国人労働者(いずれも正社員でうち1名は勤続年以上)が勤務しているが、2名とも基本給は20万円しか支払われていない。

3 是正措置の申立

違反者の行為は、労働基準法3条に違反する。よって、速やかに調査を行うとともに是正措置をとられるよう求める。

4 添付資料

・労働契約書(雇用契約書)の写し                    1通
・給与明細書の写し                           1通

5 備考

本件申告をしたことが違反者に知れると違反者から嫌がらせや不利益処分を受ける恐れがあるため、違反者に対しては申告者の氏名を公表しないよう求める。

以上

※「当事者」の欄

当事者の欄は、会社やご自身の会社の業務に合わせて適宜書き直してください。

なお、匿名で申告したい場合は申告者の欄は空欄のまま提出しても構いません。

≫ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

※「労働基準法に違反する事実」の欄

労働基準法に違反する事実の欄には、会社が労働基準法に違反する行為を行っている状況を記載します。

上記の記載例では、外国人労働者と同じ業務に従事している日本人従業員と賃金が異なっていることを詳細に記述することで、賃金の額に関して外国人を差別している状況を表現する文章にしています。

※「是正措置の申立」の欄

是正措置の申立の欄には、会社の行為が労働基準法の何条(何項)に違反するのかを記載します。

この事例では、外国人であることを理由に賃金を差別していますので、国籍による差別を禁止した労働基準法の第3条に違反するという文章になっています。

【労働基準法第3条】

使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取り扱いをしてはならない。

なお、労働基準監督署に対する違法行為の是正申告は会社が労働基準法の”何条”に違反しているかが前提となりますので、どの条文に違反するか分からない場合は労働基準監督署に相談に行って聞いてみるか、事前に弁護士などの法律専門家に相談する方が良いかもしれません。

※「添付書類」の欄

添付書類の欄には、労働基準法違反の事実を明らかとするようなものがあれば、その書類の名称などを記載します。

添付する書類が特にない場合は記載しなくても構いませんが、記載した書面等については必ずこの申告書と合わせて提出(添付)しなければなりませんので注意してください。

上記の文例では、賃金の規定と実際に支払われた賃金の額を明らかとするために入社時に会社との間で取り交わした労働契約書(雇用契約書)と給与明細書を添付するという形にしています(※上記のような事例では、同じ業務に従事している日本人の給与明細なども添付できると外国人であることを理由に差別していることがより明らかとなります)。

なお、添付書類として提出する文書の「原本」は裁判になった際に使用する可能性がありますので、労働基準監督署に対しては原本ではなく「写し(コピー機で複写したもの)」を提出するようにした方が良いでしょう。

※「備考」の欄

労働基準監督署への違法行為の是正申告は、労働基準監督署には氏名を明らかにしつつも会社には匿名にして申告することも可能です。

≫ 労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方

自分が労働基準監督署に違法行為の是正申告したことを会社側に知られても構わない場合は、「5」の「備考」の欄を削除しても構いません。

なお、この外国人労働者への賃金差別に関する対処法についての詳細はこちらのページを参考にしてください。

≫ 女性や外国人が賃金(給料)で差別されているときの対処法


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